制作記

制作過程を公開することは革命的である。映画制作者、監督 Kyosuke NOGAMIによる連絡用のテキスト、および制作日誌

あらすじ、ストーリーに代えて

⬛️16の景◼️


⭕1

影一の誰にも理解されない写真を撮りたいという理解しがたい欲求

アシスタントの奏美との危うい距離感 

奏美、影一、二人の愛が終わりつつあることを確認しつつ


●影一の脳に起こる幻影映像1

 

⭕2

偶然が重なり、奏美との関係は何故か不思議とつづいている

(影一は奏美と別れたかったが)それを占師の謀略だとみなす

(占師のそばを通るだけで〈何かを占われているという軽い被害妄想が起こる〉)

影一は自分を天才だと思い込みたいが奏美はそれをバカにする


●影一の脳に起こる幻影映像2


⭕3

影一は写真撮影中、太鼓叩きの女性、可能カオリと遭遇する。

影一はカオリのいう「リズム原理主義」の世界観に驚愕する


●影一の脳に起こる幻影映像3


⭕4

奏美、空き地でヴァイオリンの練習をする芹田と遭遇する。仄かな恋心。「影一は芹田を撮影すべきだ」と説得しようとする。奏美のさまざまな内面が吐露される。


●影一の脳に起こる幻影映像4(4から幻影映像に「音」が加わる)


⭕5

写真ギャラリーのオーナー石渡は影一の裏切りにあう。石渡がなにものかによって大事故を負わされ臨死状態になる。


●影一の脳に起こる幻影映像5 (5から幻影映像に何者かの「声」が加わる。架空の日本映画の中の架空のセリフを奏美が収集しているという妄想から出てきた声?)


⭕6

可能カオリは霊を出現させるリズムパターンを子分たちと研究する。それを世の中

に役立てようとする。このあたりから恐山のイタコのイメージが出てくる


●影一の脳に起こる幻影映像6(影一とカオリの「霊」に対する捉え方の差異が出現)


⭕7


影一、コラージュの創作写真を作りながら幼少期からの記憶を巡らせている。

なぜ女との関係が長続きしないのか、それが創作とどうかかわっているのか思い巡らす。


●影一の脳に起こる幻影映像7(臨死状態の石渡と占師が登場)。幻影映像は、イタコの口寄せのような音響をともなって錯乱をきわめる。


⭕️8

影一、可能に誘われ色硝子のライブに行く。そこにはカオリの子分であるドラマー、トドがドラムを叩く予定だったが、欠席。ドラマー不在の中ライブが始まるが、影一が即興的に代役で務めなかなかの盛況を得る。


●影一の脳に起こる幻影映像8

影一の錯乱状態のなかで奏美と芹田が登場。

影一は芹田の写真を一枚撮り、世界が崩壊したような気になる。


⭕9

奏美との関係が復活したことを確認する

しかし、のどかな光景の中の静かな「狂い」。

●影一の脳に起こる幻影映像9

古今東西のニュース映像、古い戦争の映像、デモシーンなどが幻影に介入してくる)


⭕10

恐山の可能カオリ

イタコを超えた視点をもち、リズムによって口寄せの「声」の顕現を試している。


⭕️11

各景の最後に出てくる影一の幻影映像に出てくる裸体の女が見る幻影映像Bに画面が進行する(12へ)


⭕️12

 ⭕️10の続き

 自らが発現させた口寄せの声そのものがカオリを追い詰めて行き、カオリは声を失う。(声=霊)。

 

⭕️13

影一、臨死状態の石渡(石渡は断続的に影一の幻影映像に出てくる)を

ひきづってカオリの元へ連れてゆく

●影一の脳に起こる幻影映像10

 

⭕️14

石渡はパンツ一枚になり、家出する


⭕️15

影一、石渡の服を使い、創作写真を撮っている


⭕️16

影一と奏美は写真を撮りながら歩いている。