🟩 3/13 撮影初日 平原、桜井、RISA(見学)
撮影初日はとても風の強い日だった。春一番というやつか。おそらくマイクのウィンドスクリーン(モフモフ)を使用しても風ノイズが入るくらいの強風。でもまあなんとかなるさと強行。午前中は近所の散歩道で映画冒頭に使用予定のショット。80年代ゴダール、おそらく「マリア」からのインスパイアで撮られた緑の光線。見学のRISAさんにレフ板を持ってもらった。なんとか整ったショットが撮れたと思う。自室で昼休憩時、RISAさんが自分の描いた蛍光色の抽象コラージュ平面作品を誉めてくれた。誉めてくれるどころか何か言ってくれた人はあとにもさきにもRISAさんだけだ。
午後は近所の公立高校の脇歩道でのロケ。影一の携帯で撮った実験的写真を二人で見入るというショット。下校中の小学生らがわちゃわちゃとうるさかったが何とかいいショットが撮れた。真樹子さんが巻きスカートを履いたのはこのショットで終わり、なぜに出番がないのだ?ちなみに高円寺の商店街のインド雑貨店で購入した。
ここで見学のRISAさんは撤退し、撮影現場は3人に。カメラマンとのいい出会いがない、というよりも画角や構図や色彩処理に対する自分のエゴが強すぎるため、結局「自分でやった方が早い」という結論に達しているのだ。なのでカメラは自分で回すことが多い。
その後、ロケに使おうと腹案がある鶏小屋へ。撮影の合間にロケハンに行くというのもなんだが、そのくらいの合理性がないと(l合理的判断がないと)できるものもできない、というのが映画の現場だと思う。ホドロフスキーの「サンタ・サングレ」で描かれる裸の精神病者がl大量の鶏に取り囲まれている、というシーンをどうも参照したがっている。
最後のロケ地に行って撮影開始するが風が強すぎる。いろいろ撮ったが太い樹木の下に佇む二人のショットだけは使おうと思う。



🟩 3/12 撮影前日
監督の部屋に集まって色々。この映画の構想、即興演出の考え方、映画史における即興演出の系譜の話。あと衣裳合わせをしたり、さまざまなアーティストの話。桜井さんがパレスチナで合気道を教えていた、という過去をもち、その流れからジャン・ジュネがパレスチナに入れ込んだ時期についての話がわりと多かった。(うちのトイレの扉にも晩年のジュネのポストカードが貼ってある)。
アーテイストの姿勢とは?というところで私と桜井さんは共通しているところは少なくはないと思う。話がなかなか途切れず、終わらず、次から次へとトピックは展開する。演技に活かせる話なのかどうかわからないが、ものすごい勢いでみんな喋り倒していた。
平原君にすすめた東京国立美術館で開催の 中平卓馬の写真展示、あと新宿武蔵野館で上映のゴダール監督の「遺言 奇妙な戦争」についての感想から、マルクス主義、階級闘争、芸術の非力、芸術の無効、人生の無意味、世界の無意味という地平にまで話が至った。極論から出発し逆説でこの世に戻ってくるというスタンス。(20250109記す)






🟩3/10 出演交渉 香村かをり
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Oriental Force で開催のイベントに主演を連れて行った。経緯は忘れてしまったが、香村さんには「砂漠の小舟」にも出てもらっており、「次の作品も出てくださいよ。」と言っていたような気がする。映画の中で随所に使おうと主演が購入したポンチョを着てきてほしいと言ったら本当に着てきてくれて、会場に着くとポンチョを着た彼はすでに会場で踊りまくっていた。主演と香村さんはすぐに仲良しになる(いいですね)。なにを話したか大体のスケジュール調整。香村さんの衣裳はこちらがある程度提示する、とかそういう話を。映画内音楽の要素はかなりパーセンテージを占め、なかでも香村さんのKOREAN PERCUSSIONのシーンもおそらく2分位はある。(20250108 記す)



🟩3/4 マイクチェック
予算のうち3割は機材費に当てようと、とかそんな合理的な考えもとで、というわけではないが、新作を作るに当たってなんらかの新しい機材は欲しくなるものだ。カメラ、マイク、照明など思案したが今回はマイク中心。といってもノイマンやゼンハイザーなどの高級機材を使いたいというのではなく、とりあえず手の届く範囲で。主演の平原大地と二時間ほど晴天のなか行った。
今住んでいるのは東京都世田谷区の粕谷というところで、最寄り駅は千歳烏山になる。(芦花公園よりもちょっと近い)。果たしてこの地にはいったいなにがあるのか?パッと答えられる人はいないだろう。まあそれほど関心の向かない地だとはおもうが、答えるならば[坂本龍一]が通っていた中学があり、彼が家族とともに住んでいたであろう自宅があったのだ。坂本龍馬ではない、坂本龍一なのである。
今回、映画の中のあるシーンに特化した形で、ロケーション選びのテーマとして坂本龍一の自宅から中学校へと向かう通学路を使うというのがあった。綿密に調査したわけではないが、主演にその旨を口頭で説明したのち、その数カ所を周り、そこでマイクチェックを行った。




ワイヤレスマイクのチェック


🟩3/3 VIDEO通話で衣裳合わせ
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真樹子さんと1時間ばかりFaceBookのVIDEO通話機能を使って衣裳あわせ。まずこちらのアイデアを提示したが,あんがい受け入れられない衣裳もあり,それは想定外だったが,なんとか乗り切る。プロット(16景)を作っていた頃から,主演の哲奏美役はアルチュール・ランボーに惚れたパティ・スミスというモデルがあったので,とりあえず<シンプルにロックっぽい格好>を提示したが,黒のデニム生地のベストを中心に何点か決まった。他,三つ編みのエクシテンション,巻きスカート,などなど。ざっくり言って彼女は<知性派>なのでそういうインテリジェンスを表象する記号的な格好だけは避けたいという方向性には落ち着いたと思う。VIDEO通話での打ち合わせはなんとも新鮮だった。そういう時代だ。
(2025/1/6 記す)

左 パティ・スミス 右 アルチュール・ランボー

前半は長髪で後半はショートで行こうと思っていたが、長髪のままでええか、と判断。

「インディアンと言うんじゃねー、アメリカ先住民だよ、」と諭された!
ゴダールの『東風』(1969)に出てくるインディアン風の学生が討論するシーンを意識して、取り入れようと思ったが、別の機会に譲ろうと。。。
🟩2/24 平原大地、桜井真樹子 初顔合わせ
この日の晩 三人そろって初顔合わせ
線路ぎわの二階の店 主演格と飲み食いしながら
なぜかウィトゲンシュタインの話をしていたことが
いちばん記憶に残っている
前期がどうの後期がどうの
とか ラッセルとの師弟関係がどうの とか
デレク・ジャーマンの映画がどうのこの ではなく
平原君はアメリカでの長い生活のあと 日本に帰ってきてから
某出版社で働いていたがクビになったという話を聞いた
笑ってはいけないが 笑える話だった
論理を突き詰めると 神秘に至るが
その逆の筋道
神秘を 突き詰める 分析する 言語化する として
論理に至るという 筋道は まだ 発見されていないのではないか
神のみぞ知る
ヴィトゲンシュタインが 生活言語分析をした時(哲学探究 死後に出版)に
そういうことを考えていたに違いない と 今思う
あと 真樹子さんによる
ポゼッション possession と エクスタシー extacy
の違い にかんする話が面白かった
憑依の受動性に対する意識化の話か
恍惚の能動性との対比における前者の習慣の発生の優位性
よくはわからんが 興味深い
とにかく 二人は合気道をやっている ということで
全く興味のない自分だが 引き寄せてしまった何かがあるとしたら
何だろうか
私たち気が合うね!
それは合気って言うもんだよ
この程度の問題だとは思うのだが
道 にするからやたらと大袈裟になるのではないでしょうか?
一軒目を出て 平原くんの誘いで二軒目へ
お客にシナリオライターや卵女優がいるようなお店
まあ大丈夫だろう と家路につく
(8/26記す)
🟩2/17 🟩2/23
🟩2/17
RISAさんと初対面 紹介者伊藤君のすすめで何本か彼女が出ている動画を見ていた 「映画かよ」という映画史のなかのシーン断片のパロディで構成されたシリーズもの モノクローム ロングヘアのきっちりしたセンターわけが印象的で 硬質感がある 写真ギャラリーのオーナーにふさわしいと思った どうなるかわからんが とりあえず撮影に入ろうと意思を固める ここで哲奏美役は桜井さんにフィックス すべてをカッチリ決めたうえでやるわけではなく 撮れる分から順次撮っていくことにする(8/22記す)
🟩2/23
芹田さん交渉 ひさびさに高円寺fourthfloor secondへ 映画内最後の方に登場ということだけ決めていた アマチュア写真家の影一の世界観を 崩壊させるという 役柄 役柄というよりも存在そのもののアウラ 「いきなり精神の拷問にあったような状態になる」といえばいいのか そういうシーンが撮りたいが理論的にわかっているわけではなく直感的に。2022年の上映会に芹田さんはしょっちゅう来てくれていた。帰りの電車の中で現代音楽の話ばかりしていた。(8/22 記す)